◎彼が彼女にたずねたかったこと

昔、とある掲示板で出会った人はわたしに衝撃を与えました。
その人は駅での情景でこんなことを書いていました。


「アナタがわたしにいい匂いさしてるのはなぜ?」
「アナタがわたしにパンツを見してるのはなぜ?」


ただ見えただけかもしれないし、彼がかがんだのかもしれないけど、彼にとっては「見してる」なんです。
アブナイ人といえばそうです。
自意識過剰って言えばそれで終わりですが。


でも、人との関係を求める気持ちというか。
孤独感というか。
そのことについて、なぜかそのあと何時間も考えさせられました。


彼は確かに孤独だろうけど、彼はきっとシアワセなんでしょう。


そして、道行く人になぜ?と際限もなく問いかけている。


わたしは、
「誰か彼にパンツ見してやってくれよ。なぜだか教えてやってくれよ」
と心から祈ったのでした。


彼の問いかけの意味にすごい衝撃を感じたからです。


いい女が、いい匂いさせていても、パンツを見しても、わたしはそんなワナにはひっかかりません。
それは彼女のワナだけど、そのワナにひっかかるやつは非常識だから。
欺瞞がルールだからです。


そして、どんどん欺瞞がエスカレートしてスカートはどんどん短くなる。
だれも引っかからないという暗黙の了解のもとに。
安心して、過激な信号を楽しんでる。


それと同時に、欺瞞のルールの中で人と人はどんどん孤独になっていく。


素直に反応しワナにかかるやつはアブナイと言われる。


でももし、彼になぜ?と問われたら?


どう答えるべきでしょうか?


わたしの彼への祈りが通じて


誰かがそれに素直に答えたら


きっとこういう答えでは?


「ワタシはもっと見て欲しい、もっともっと人に好かれたい」


彼は確かに孤独かもしれませんが、彼はいろんな人から「見して」もらえるからきっとシアワセです。


「アナタがわたしにいい匂いさしてるのはなぜ?」
「アナタがわたしにパンツを見してるのはなぜ?」


そんな彼がとても気にかけて際限もなく問い掛けているのは、


欺瞞をふりまくアナタは孤独じゃないのか?    ということ。