いつのまにかつかってる「だるだる」ってことばgoogleでは
13,700もヒットしやがったよ。
ふーん。
自分ちっくな言葉だと思ってたのは勘違いなのか。(13,700倍の勘違いである)
だめだこりゃ!
最近会社のHPのメンテナンスにかかりきりである。(うぉ!とうとう日記はじめやがったか!)
公開したまま更新しているので、続きがみたくて毎日来てくれる人がやたら増えてアクセスは倍になった。あげくに提携を希望する企業まで出るシマツ。
まだ、未完成だっつーのに。
まぁ、某経営者向けMLにちょっとしたことを投稿したのも原因だが。
その流れで個人的に同業者とメールで情報交換してみたら。
どうやら、うちの会社が出している数字って「とてつもない」「天文学的」「驚愕」の数字なんだそうだ。確かに、見込み客名簿はアホウのように増えている。
具体的にはなかなか言えないのだが、顧客の獲得率とか広告効率、オーダーみたいなものがね。そう教えられた。
ふーん。そうなんだ。
その同業者が某企業セミナー出身で、セミナーの主催の「奇跡の**」なんて本を鵜呑みにして起業しちゃった人だから、まぁちょっとアレなんだけど。
まぁ、そういう研究熱心な人から「とてつもない」「天文学的」「驚愕」って言われるのも悪い気分ではないなぁ。
しかしだ。
それなら、なぜ、うちの売上が「ふつー」なんだろう。
その「とてつもない」「天文学的」「驚愕」って言葉からすれば当然予測される「とてつもない」「天文学的」「驚愕」の売上には、まだまだほど遠いのはなぜだろう。
しかもだ。
もしこれが平凡な数字だったら、どうなってたのだろう。
というよりもだ。
そういうふつーの数字でやってるって会社、今、売上どうなってんの????
どうなっちゃってるのこの世の中は????
そんなこと考えているうちに銀行の渉外がやってきて、「なんか案件はないですかねぇ」とこゆい顔で擦り寄ってくる。
そう言えば年末に在庫調整して、今銀行から借りている金のほとんどは口座で寝ている。資本金の倍くらいの金が。
「いやぁ、別にないから返しちゃおっかなぁって思ってたとこ」
「いやぁ、そんなぁ、またなにかやってくださいよ。今月最後の在庫の決済でしょ?」
「そうそう、だからもうなにもいらんの。金あるし」
そうなのだ。
銀行に借金返してしまえば、
赤字出たって別に誰も困らないじゃん!
それでもまだ純資産が資本金と同じくらいあるんだから。
ってことに突然気がついたのだ。
「そうか!」
「え!なんです?」
「銀行に返して、自社株買戻ししても、運転資金が残るじゃん」
「確かに、去年キャッシュフロー改善されましたよね。そんなにですか」
「まあね。そっかぁ。個人事業にもどしちゃおかなぁ。気楽だなぁ」
「あはははは、そりゃぁキャッシュフローは問題ないけど、そんなバカな」
「バカですと?」
「あ、いや」
脂汗をかいているこゆい顔の渉外を無視して
あと10年かけて、ゆっくり赤字を出しながら、のんびり倒産していく。
漫然と赤字経営しているおっちゃんも悪くはないなぁ。
と、甘美な夢想にふけるのであった。
まさに、だるだるじんせい。
もちろん、それは夢想に違いない。
たぶん、今年は個人としても会社としても、今までで最高の巨額債務を負ってしまうことになるだろう。
だって、これだけ金利が安いんだもん。
年末には例によってこゆい顔の渉外がやってきて
「年末のノルマ達成が厳しいんですよ。いつものやつお願いします」
「いくら?」
「5000万ほどでいいです」
貯金してくれという話じゃない。
借りてくれというのだ。
不良債権と健全な債権の割合のつごうをつけるためだ。
「いいけど、持って逃げちゃうよ」
「またまたぁ」
「年初めにすぐ戻してよ」
「はいはい、そりゃもう」
「3日間で金利いくらなの?」
「2万円前後ですから」
「2万やるから帰ってくれ!」
「いやぁ、またまたぁ」
翌日、口座に5000万円振り込まれてきた。おいおい。
こんなご時世なんですよ。ほんとに。
貸してくれるだけ借りて逆ざやで儲けなかったら、オテントウ様に申し訳ないじゃないっすか。ちょっと探せば収益率15%以上の貸しビルが売りに出てるし、株も円もどん底に安い。目先の回収さえ考えなけば10年先には借りただけの額とおなじぐらい資産ができてしまう。アメリカがこれ以上手前味噌な政策つづけるんならアメリカ株を買うまでだし、中国の高級マンションはたったの500万で手に入る。ユーロががんばるってんなら、買ってやろうじゃねーか。どれも10年後の価格が元金割ってるはずがない。いくらでも銀行は貸してくれるし、頭金もいらない。(つってもせいぜい億単位の話だからかわいいけどね)
それなのになにもしないのはやっぱり罪でしょうか。
なんで、あと10年かけて、ゆっくり赤字を出しながら、のんびり倒産していくことが許されないのか。
なんで、「とてつもない」「天文学的」「驚愕」なんて、売上と関係ない数字だけで誉められ、ばかみたいに金を借りてくれとたのまれ。
個人事業にしちゃってのんびり倒産、と考えてるだけでバカよばわりされなくちゃいけないのか。
借りても、返しても、おんなじことじゃねーか。
じゃあ、無理な借金はしないで(の無理ってのがわからないよな、そもそもいらない金なんだから)、堅実に資金を運用して(ってのもあやしいよな、年度ベースの決算で運用できるような短期投資先がないんだから)、「とてつもない」「天文学的」「驚愕」の数字を出しながら、結局平凡な売上に終始する事がおりこうなのか。
いやいや、バカとバカの中間におりこうがあるかってんだ。
あるわけねーだろ、そんなもん。