もう後戻りできない

バリバリのオミズのねーさんで、かなり稼いでいる人が
「あら、わたしだってOLやったことあるし、電話応対なら誰にだって負けないわよ」
くらいのことを勢いで言ってしまっても、それを聞いた人というのは明らかに今の仕事の方が『あっている』点、今の仕事に『安住している』点、を汲んで口には出さないが内心は


『ムリ、ムリ』


という判断をするであろう。


また、グータラな専業主婦が
『わたしだって境遇さえ違えば、一花咲かせる、夢がある』
というのも、同様の理由、つまり、今の仕事が(本人的に不満はあるかも知れんが)合っている点、今の仕事に安住している点を汲んでやはり、誰もが


『ムリ、ムリ』


という判断をするであろう。


それは、その人個人の資質や本当の夢とはまったく関係なく、また、実際ほんとはどうなのかさえ関係なく、『無理っぽい』雰囲気は否めないのである。


これを人生の『後戻りできない度』と呼ぶ。


わたしの主観では専業主婦と水商売の後戻りできない度は


専業主婦>水商売


である。主観の根拠はあくまで『合っている』と『安住している』ように見える点である。逆にいうと、『合っていない』『安住しているように見えない』ことが安易にあってはならない。水商売が『合っていない』『安住しているように見えない』人はたまに見かけるし、それは他のことに応用が効かない事にはならない。主婦で『合っていない』『安住しているように見えない』人はあまり見かけないし、見かけたとき『手のうちようのなさ』というのはかなりある。


しかし、世の中には後戻りできない度がもっと強い職業がいろいろある。


パチプロ>専業主婦>水商売


SMの調教師などは、ふだん平然と別の商売を二股かけてそうで、後戻りできない度はずっと低い、調教されてる側も似たようなものであろう。


パチプロ>専業主婦>水商売>政治家


政治家は最近『脱プロ』化が進んで、後戻りできそうにない人種が減ってきた。
なんでパチプロだの水商売だの政治家だのと専業主婦が並べられなければならんのか!という専業主婦の方の根底にある差別意識は別にして、あくまで後戻りできない度を尺度とした思考実験であることを繰り返し強調しておく。(怖いから)


パチプロより後戻りできない職業はなんであろうか。
あ、あるある。


タレント>パチプロ>専業主婦>水商売>政治家


ケーキ屋ケンちゃんは未だにタレントらしい。
日々、電気工事だかなんだかやってるくせに。
青影も未だにタレントらしい。すごい執着である。


ホームレス>タレント>パチプロ>専業主婦>水商売>政治家


一見、無分別に並んでいるように見えるが、それでもやはり共通のムードが漂ってはこないだろうか?
これはなんだろう?
くっきりと漂う新たな共通の認識。


それが『後戻りできない度』である。


差別だなんだという批判がいよいよ強くなりそうであるが、それこそ差別である。
これはあくまで『後戻りできない度』の序列である。


ホームレス>タレント>パチプロ>学者>専業主婦>水商売>政治家


学者を入れることで専業主婦に媚びてないか?とか言わないで貰いたい。
あくまで『後戻りできない度』の序列である。他意はないのである。


そして、この後戻りできない度界最強の職業がある。


一度コレをやると、どこへ逃げてもコレである。
家族や親戚の『向いていない』という忠告などてんで無視である点は、『後戻りできない度』の客観的判断基準である『あっている』が0であっても『安住している』点であまりにポイントが高すぎる証明であろう。


とにかく、コレをやっては行方をくらまし、いつのまにかコレに戻っている人種があまりに多い。


ホームレス>タレント>パチプロ>学者>専業主婦>水商売>政治家という後戻りできない序列界のトップに君臨し、他の追随をゆるさない最強の職業。
















それは。

















社長。








まぁ解説は必要ないであろう。


社長>ホームレス>タレント>パチプロ>学者>専業主婦>水商売>政治家


ここでもういちど、これをよくご覧頂きたい。
先入観を除くと一見なんの規則性も見出せないこの序列。
しかし、『後戻りできない度』であると説明されると妙に迫力のある説得力を感じるこの序列。


プロのライターだの、ホストだの、はこの序列界では下っ端もいいところである。
銀行員や公認会計士なんか、チンピラもいいところである。



フリーター?後戻りしまくりである。


スポーツ選手?ぬるいぬるい。


漁業、農業、あんがい大工や土木に転職可能そうである。


エステシャン?ゆくゆくは按摩であろう。


王様?これは後戻りできなさそうであるが、なかなか職業と呼ぶには無理があるかもしれない。


こう考えると、この序列に加わるのもなかなかたいへんである。
そう簡単なものではない。
そう簡単なものではないということは、この序列には明確な『何か』があるということである。


『後戻りできない度』という新しい知見を武器に、さらなる思考の過程を進めたいと思うのである。